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シンワ税理士法人のスタッフが
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退職金の課税見直し?

「岸田総理が退職金課税の見直しを検討する。」というニュースを見ました。
具体的な改正の内容に上がっているのは、退職所得控除額の縮小です。
退職金については、退職金から勤続年数に応じた退職所得控除額を控除した残額について課税されています。
この退職所得控除額を縮小しようとするものです。

現在は勤続年数が20年までは1年当たり40万円の控除、20年を超えると1年当たり70万円の控除ができます。
改正案では、勤続年数に関係なく一律40万円の控除に縮小する案です。

具体的には、退職金5000万円、勤続年数40年とした場合の所得税額を比較すると、
現状では、約314万円、改正後は約415万円に増加します。

改正の背景には、長期勤続者に対する税制優遇措置が、労働移動の円滑化を阻害しているというものですが、本当に阻害しているかは、はなはだ疑問です。
退職金制度を廃止している会社もある中で、退職金の手取り額の増減が、転職の動機になるでしょうか・・・・・?