サラリーマンＴ君は、12月のはじめに待望の赤ちゃんの誕生で晴れてパパとなりました。そこでＴ君は家族が増えたら税金が安くならないか、シンワ会計事務所のＮさんに相談に行きました。

Ｔ君： 「あのぉ、給料明細をみて思ったのですが、毎月の給料から結構な金額が差し引かれているんですけど、家族が増えた場合、税金は安くなるのでしょうか。」
Ｎさん： 「勤務先の会社に異動申告をすることによって、扶養家族が増えた場合は所得税が安くなりますよ。」
Ｔ君： 「え、本当ですか！　そう言えば、先月、緑色の○扶の用紙を書いて、会社の経理部に提出したのですが、その時はまだ、出産前で妻の名前しか書いてないんですよ。」
Ｎさん： 「大丈夫です。扶養家族に該当するかどうかは、本年12月31日の現況により判定することになっていますから。」
Ｔ君： 「じゃあ、急いで用紙を書き直さないといけないですね。でも、経理部長が12月10日払いの給料で年末調整は終ったと言っていましたけど、間にあうのでしょうか？」
Ｎさん： 「すでに勤務先の会社が年末調整を終了していたとしても、翌年の1月末までなら、会社に年末調整をやり直してもらうか、翌年、Ｔさん本人が確定申告をすれば、その控除を受けることはできますよ。」
Ｔ君： 「よかった～。あっ、それから今回妻の出産に当たって色々な出費があったんですが、これもなにか手続きをすれば、税金がやすくなりますか？」
Ｎさん： 「確定申告をすれば、所得税の還付を受けることができます。支払った出産費用から、健康保険組合等から補填される出産育児一時金などを差し引いた金額が原則として10万円を超える場合、医療費控除を受けることができます。また通院のための、電車・バス等の交通費もこの控除の対象となります。」
Ｔ君： 「うちの妻は、名医と評判の遠方の産婦人科にわざわざ通っていたので、かなり交通費もかかったんで助かるなぁ。それで家族が増えたら、具体的にいくらくらい税金が戻ってくるのですか？（年収５００万円）」
Ｎさん： 「仮に医療費控除を受けなかったとしても、お子さまが一人増えたことによって、昨年より３万円くらい所得税は安くなります。毎月のお給料から控除されている所得税と差し引きして、Ｔさんの場合は約8万円還付が受けられますよ。」
Ｔ君： 「え、一人で8万円！　じゃー、うちは三つ子だから3倍の９万円税金が安くなって、２４万円還付されるってことかぁ・・・。Ｎさんに相談してよかった。今日はありがとうございました。」
Ｎさん： 「税金が３倍安くなるってところまでは、わかってもらえたみたいだけど・・・・・。」