シンワＡ所長と所員Ｂさんの会話
Ａ： 「Ｂくん、なんだか嬉しそうだね。」
Ｂ： 「あ、所長。実は僕もとうとう結婚できそうなんです！」
Ａ： 「そうか。なかなかＯＫもらえなくて悩んでたみたいだったけど、よかったなあ。」
Ｂ： 「ええ！昨年父を亡くして、今年は祖母と暗いニュースが続いてましたけど、ようやくこれで家も明るくなるかな。」
Ａ： 「ところで、どんな奥の手を使ったんだい？」
Ｂ： 「実はこの間祖母が遺言を書いていたことがわかりまして、全て父に相続させるという内容だったんです。相続人である父が先に亡くなってしまったということは、一人っ子の僕が相続人の子供ということで全部相続することになるんですよね？おばあちゃん不動産持ちだったから、その話を彼女にしたら喜んじゃって結婚も即ＯＫしてくれまして・・・」
Ａ： 「・・・Ｂくん、この間最高裁でね、君のような相続人の子供にまでは、遺言の効力は及ばないという判決が出たのを知らなかったのかい？」
Ｂ： 「えっ！？」
Ａ： 「つまり君は法定相続人の一人ということだよ。」
Ｂ： 「・・・ということは、父さん兄弟多くておじやおばが確か9人いるから、もらえる財産は1／10ってこと・・・？　じゃあ僕の結婚話は・・・」
Ａ： 「まあ大丈夫だよ。でも愛情も1／10になるかもしれないけどね・・・」
Ｂ： 「そんな・・・」
Ａ： 「」
Ｂ： 「」