ブログ

シンワ税理士法人のスタッフが
綴るブログ
日々の業務で起こる出来事や、
感じたことなどをお届けしています。

災害と消費税のお話

社長AさんとB税理士さんの会話
A: 「深刻な問題が発生したんだよ、この間の台風による洪水で私のクルマも工場も全て水に浸かって工場内の物が使いものにならなくなってしまったんだ」
B: 「それは深刻な問題ですね。クルマの方は大丈夫でしたか?」
A: 「ああ何とかクルマは修理ができそうだよ、工場は直ぐに新しい機械を購入し、他にも色々と買い換えないと生産が間に合わない状態なんだよ。税金面で何かいい方法はないかね。」
B: 「そうですねー・・御社は昨年簡易課税制度を選択したため、今年は売上からしか消費税を計算しないため設備投資分の払った消費税は払い損になってしまいますね。」
A: 「確か昨年一番多く払った税金が消費税だったな、消費税を安くするために簡易課税を選択したはずだったのに、災害の復旧でお金がかかるのに余分な税金は払えんぞ、なんとかならんかね。」
B: 「いい方法があります。災害による簡易課税制度不適用の特例を使って設備投資した今年だけ簡易課税制度を辞めて、来年からまた簡易課税制度を選択します。」
A: 「それをすると、どうなるんだね?」
B: 「はい、設備投資した今年は払った消費税が多くなるので、おそらくかなりの金額の消費税が還付されると思います。そして来年からまた簡易課税を選択することにより来年の消費税の負担も少なくて済みます。」
A: 「そうか、今期分の消費税が戻ってくるのかね、それは名案だ早速実行しよう。」
B: 「はい、直ぐに手続きを行います。」
A: 「ところで、その消費税はいつごろ還付されるのかね。」
B: 「社長のところは9月決算のため、おそらく12月ごろですね。」
A: 「そうか、新車は12月まで我慢するか、その新車分の払った消費税も還付されるのかね?」
B: 「来年はまた簡易課税を選択する予定のため、還付ありません。」