資産家Aさんと税理士Bさんの会話

Ａ： 「円安が一気に加速したね。1ドル120円で外貨預金を円転したら随分差益が出たよ。」

B： 「それはよかったですね。」

A： 「ハワイのマンションもこんな時に売れれば随分儲かるのになぁ。
2年前、1ドル80円の時に45万ドルで購入したんだ。」

B： 「そうでしたね。
来年3月の確定申告では、国外財産調書を出すことになるかもしれませんよ。」

A： 「昨年から始まった制度だよね？5000万円以下なら提出しなくていいんじゃないの？」

B： 「12月31日の為替相場次第ですね。昨年末は1ドル105円でしたから5000万円以下
でしたが、このまま年末まで円安が続いたら円換算額が5000万円を超えます。
その場合は提出が必要ですね。」

Ａ： 「提出しないとどうなるの？」

B： 「来年提出分から罰則規定ができたんです。提出しなかったり虚偽記載をしたりすると
1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられます。」

Ａ： 「それはきびしいなぁ。」

B： 「さらに、その国外財産に関して所得税や相続税の申告漏れが生じたときには、
加算税が5％増しになります。」

Ａ： 「円安に海外財産洗い出し効果があったとは！アベノミクス恐るべし・・・」