AさんとBさんの会話
Ａ： 「Bさん、今国会に提出された商法改正の法案だけど、もう成立しましたか？」
Ｂ： 「5／17に衆議院を通過したけど、まだ参議院の通過は発表されていないね。」
Ａ： 「成立したら、有限会社制度が廃止されたり、株式会社の最低資本金1千万円という制限が廃止されるんですよね？」
Ｂ： 「そう！でも新たに有限会社の設立ができないということで、既存の有限会社はそのまま引き続き、有限会社として認められるよ。」
Ａ： 「でも最低資本金制度がなくなるから、資本金300万円の有限会社でも簡単に株式会社に組織変更できますよね？」
Ｂ： 「でも株式会社に変更すると、取締役の任期が定められるから定期的に役員変更登記が必要になってくるし、決算公告義務も発生するから、その違いは念頭に入れた方がいいね。」
Ａ： 「なるほど。　他に改正点はありますか？」
Ｂ： 「株式の譲渡制限が付いている会社は、『取締役会は必要なし』という選択ができるようになるんだよ。その場合、取締役人数も１名で足りるし、監査役も不必要になるんだ。しかも、定款で役員の任期を最長10年まで延ばすことができるんだよ。」
Ａ： 「えっ！　じゃあ今まで役員変更登記で『重任』を繰り返している会社は、定款さえ変更すれば、10年に一度で済む訳かぁ。」
Ｂ： 「とにかく法律内容が全面的に見直されるから、一から勉強し直す必要があるね。　でも条文が『口語ひらがな』に変わるから、今までよりは解り易くなるはず。」
Ａ： 「よかったぁ！今までの あの『文語カタカナ』は読みにくくて、商法を勉強する気になれなかったんです。」
Ｂ： 「じゃあＡさん、これから存分に商法を勉強できるね！！法施行予定の18年4月1日までまだ時間もあることだし、随時、報告してね。」
Ａ： 「・・・・・」