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シンワ税理士法人のスタッフが
綴るブログ
日々の業務で起こる出来事や、
感じたことなどをお届けしています。

医療費控除

会計事務所のAさんとB君との会話。
A: 「私が会計事務所に勤め始めたからって、うちの家族から病院とか薬局とかの領収書いっぱい渡されちゃったんですけど、何か税金が安くなる方法ってあるんでしょうか?」
B: 「病院代や薬代がたくさんあるような場合には、医療費控除っていう制度が利用できるよ。医療費控除っていうのはね、個人が、自分や家族の医療費を支払った場合、その年のうちに支払った医療費の金額が、1年間の収入が約300万円以上の人なら10万円・300万円より低い人なら所得金額の5% を超える場合に利用することができるんだよ。Aさんのおうちは大家族だから、全部の領収書を集めれば結構税金が戻ってくるんじゃない?」
A: 「えっ、本当ですか?うれしいなー。じゃ、ちょっと領収書見て頂いていいですか?まず、父が温泉治療を受けたので・・・。」
B: 「お医者さんの指示を受けて温泉で治療したの?」
A: 「いえ、自主的にです。温泉好きなので・・・。」
B: 「それは治療って言わないなあ。この栄養ドリンク剤もだめだよ。基本的に病気の予防や健康増進、美容のための費用は対象外だね。だから予防接種、人間ドックや健康診断、それに診断書の作成料もだめ。」
A: 「えーっ、そうなんですか。じゃあ、母のビタミン剤もだめですね。姉のエステも兄のコンタクトレンズも祖父のかつらや育毛剤もだめなんだー。あ、これはいけそう、祖母の血圧計とマッサージ器を買ったときの領収書!」
B: 「残念ながらだめだねー。お医者さんとかに治療を受けるために直接必要なものじゃないと・・・。もうちょっと普通のっていうか一般的な領収書はないの?ひいおじいちゃんやひいおばあちゃんがいるんだから、おむつの領収書とかは?」
A: 「あっ、ありますあります!ちゃんとおむつ使用証明書までもらってありますよ!領収書も結構いっぱい!」
B: 「ほんとだ!・・・・でも・・・やな予感・・・なんか日付が古いなー、Aさん、これ全部おととしの領収書だよ・・・・。去年のじゃないと・・・。」
A: 「ってことは、結局私の買ったかぜ薬の領収書が1枚だけ・・・」
B: 「気を落とすことはないよ、Aさんちってみんな健康ですばらしいね!」
A: 「ほめられてるのかな、けなされてるのかな・・・。」